小さな巣が一つある、蜂一匹居るだけで安全な日常生活を送れるとはいえません。
大きな蜂の巣が家にあれば、市役所などに連絡をして蜂駆除をお願いする方が多いと思います。

ただ、本当に小さな蜂の巣だった場合、わざわざ役所や業者に連絡をして駆除をしてもらう必要もないと感じる場合もあるでしょう。

しかし、小さな蜂の巣でも放置してしまうとすぐに大きくなる可能性があるため、できるだけ早く対処をしたほうがいいでしょう。
本記事では、どのくらいの大きさであれば自分で駆除が可能か、自分で駆除しない方がいい蜂の種類などを紹介します。

自宅などの生活圏内に小さな蜂の巣を見つけた方は必見です。

蜂の巣を自分で駆除するのは可能?危険な蜂の種類も併せて紹介

素人が駆除可能な蜂の巣のサイズ

素人が安全に駆除可能な蜂の巣の大きさは、約15cm以下といわれています。
蜂の巣ははじめ、女王蜂が1匹で巣をつくり始め卵を生み子育てを始めます。
このタイミングであれば、攻撃をしてくる蜂は1匹だけのため蜂の巣を駆除できるでしょう。

ただし、以下の場合は巣が15cm以下でも駆除をするのは避けてください。

● 巣は小さいが蜂の数が多い
● 小さな蜂の巣の近くに別の蜂の巣がある
● 殺虫スプレーが届かない
● 巣が作られている場所が狭く動きにくい

少しでも怖い、難しいと感じるのであれば駆除するのはやめましょう。
業者に依頼してください。
蜂の巣が小さい場合は、業者に巣の駆除を依頼しても、料金が安く設定されている場合が多いです。

駆除に用意するものと手順

もし自分で蜂の巣を駆除する場合、どんなものを用意しておくべきなのでしょうか。どのように駆除すればいいのかを紹介していきます。

選ぶべき服装と避けるべき服装

蜂駆除用の防護服は数千円〜10万円程度で販売されています。
しかし、必ずしも防護服は必要ではありません。
ただ半袖短パンや黒い服などは避けた方がいいでしょう。

● 長袖長ズボン+軍手(長袖の袖や長ズボンの裾はガムテープでしっかりと止める)
● 白いかっぱやレインコートを着る
● ヘルメットや帽子をかぶる
● ヘアスプレーや香水など匂いを発するものを付けない

蜂は黒いものに対して攻撃する習性があるため、身につけるものはできるだけ白や白に近い色を選んでください。

準備する道具

素人でも駆除できるような小さな蜂の巣であれば、ドラッグストアやホームセンターで購入できるものだけで対処できます。

● 蜂駆除を専門とした駆除スプレー
● 巣を落とすための長い棒(ほうきなど)
● 巣を入れる袋

駆除スプレーですが、どうしても蜂駆除を専門としたスプレーが手に入らない場合もあるかもしれません。

その際には「合成プレスロイド系」が含まれているスプレーを選んでください。
合成プレスロイド系はアシナガバチやスズメバチに対して、高い殺傷能力を持っています。

そのため、より安全に駆除を行えます。
ゴキブリ駆除スプレーなど多くの殺虫剤には、合成プレスロイド系が含まれている場合が多いです。

駆除する手順

蜂の巣の駆除をする際には、どんなに小さくても必ず2人以上で行ってください。
蜂に襲われるなど、もしもの際には、すぐに対応できるような体制で蜂の巣に挑みましょう。
駆除する手順は以下の通りです。

● 蜂の駆除をするための服装に着替える
● 蜂の巣に対して駆除スプレーを噴射し蜂を駆除する
● 蜂が居なくなれば長い棒などを使い蜂の巣を落とす
● 蜂の巣を袋に入れ燃えるゴミとして処分する

蜂の巣を駆除するときには、もう一度蜂の巣を作られないためにも、必ず女王蜂がいる状態で駆除してください。
駆除スプレーを噴射すると蜂が暴れるので、怖くなり途中でやめてしまうかもしれません。

ただ、ここで辞めてしまうと、反撃される場合があります。
蜂が暴れても、しっかりと地面に蜂が落ちるまで噴射をやめてはいけません。
そして、駆除スプレーで地面に落ちた蜂は決して素手で触らないでください。

反射などでお腹や体が動き、刺されるかもしれません。
ほうきとちりとりや、ゴミはさみで直接触れないように処理してください。

業者に頼んだほうがいい蜂の種類

蜂の種類によっては巣が小さかったとしても、自分で駆除しない方がいい場合もあります。
蜂の種類で蜂の巣も変わるため、駆除の難易度も変わります。

ミツバチの場合、板状の巣を何枚も作るため、小さな巣であれば駆除が最も簡単です。
また、ミツバチに刺されてしまっても、毒性はそれほど強くありません。
ただ、アナフィラキシー反応が出る可能性もあるので、刺されないような対策は必要です。

蜂の巣といえば多くの方が想像する、傘のような半円の巣を作るのはアシナガバチです。
巣穴が見えやすく、アシナガバチの性質として開放的な場所に巣を作るため駆除しやすいといわれています。

アシナガバチは普段は大人しい性格をしていますが、アシナガバチの中でもセグロアシナガバチやキアシナガバチは毒性が強いです。

刺されると痛みや腫れがひどく、駆除スプレーをかけると攻撃性が増します。
巣が小さかったとしても、駆除は避けたほうがいいでしょう。

スズメバチの巣も自分で駆除しない方がいいといわれています。
理由としては、スズメバチの毒性の高さと攻撃性の強さだけではなく、蜂の巣の形からも駆除は難しいとされているためです。

スズメバチの巣は、ボールなどの球体や口の細いツボを逆さまにしたような巣をつくります。
巣のまわりにカバーがあるような状態なので、殺虫剤を直接蜂に対して噴射するのが難しいです。

そうなるとスズメバチに反撃される可能性があるため危険です。

まとめ

平和な生活を脅かす蜂ですが、また小さい蜂の巣であれば素人でも自分で駆除が可能です。
しかし、巣がある場所や蜂の種類、恐怖心があれば迷わず業者に依頼しましょう。

仮に巣を駆除するのであれば服装や用意するもの、2人体制など安全面に考慮したうえで駆除をしてください。